6/ 7(土) 18:00 ・8(日)14:00 / 小ホール
★厚木市文化会館リニューアルオープン記念事業★
★厚木市制70周年記念事業★
横内謙介書き下ろし新作!!
江戸時代の浮世絵師・葛飾北斎亡き後、残された腹違いの老姉妹、お美与、お栄の父の面を辿る旅を描きます。姉のお美与は、北斎の弟子で滝沢馬琴作「八犬伝」の挿絵を描いた絵師・柳川重信に嫁ぎ男子を得ました。しかしこの息子が大変な悪童に育ち、祖父・北斎の名を使っては放蕩の限りを尽くし一家を悩ませました。
妹・お栄は当時珍しい女絵師となり、北斎の代筆を勤めるほどの才能を発揮しましたが、女性であったが故に生前陽の目を見ることはありませんでした。
扉座の誇る二人の看板女優、中原三千代と伴美奈子が老姉妹を演じ、北斎の登場しない極付けの北斎物語をお届けします。
【作・演出】横内謙介
【出演】中原三千代 伴美奈子
岡森 諦 有馬自由 犬飼淳治 鈴木利典
鈴木里沙 松原海児 野田翔太 藤田直美 ほか
※都合により出演者等変更になる場合がございます。
一般 5,000円
学生 2,000円
(全席指定)
※未就学児の入場はできません。
※学生券は25歳以下。学生券をご購入の方は、公演当日学生証をご持参ください。
【4月18日(金)会館先行発売】
厚木市文化会館 チケット予約センター |
046-224-9999(10:00~17:00) |
劇団扉座 |
03-3221-0530(平日10:00~17:00) |
■車椅子席をご希望の方は、厚木市文化会館チケット予約センターまたは劇団扉座にご連絡ください。
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会員価格あり
アート・メイツ先行:4月17日(木)
電 話 予 約/10:00~17:00
ウェブ予約/10:00~23:59
※電話・ウェブ予約のみ受付。
※1会員につき6枚まで。
<注意事項> アート・メイツ先行は、先行販売日であっても先行販売枚数がなくなり次第終了いたします。 また、アート・メイツに入会することが良席・チケット購入を確約するものではありませんのでご了承のうえご入会下さい。
【会館友の会アート・メイツ】ココをクリック
《あらすじ》
嘉永二年四月、江戸の天才絵師・葛飾北斎が九十歳で亡くなった。その最期を看取ったのは後妻の娘・お栄と先妻の娘・お美与。その腹違いの娘ふたりともに老齢に差し掛かっている。
その秋、二人は旅に出た。表向きの名目は父を失った心労を癒す、気散じの旅。
実は、お栄が北斎の名を騙って描いた絵を田舎町の金持ちに売りさばく旅。
お栄は、北斎に劣らぬ画力を持っていた。実際に北斎晩年の作品にはお栄代筆のものも存在していると言われる。江戸ではその内部事情を知る者も多少いるが、絵師は男の職業とされていた時代、地方の町、村では北斎の腕を受け継ぎ、仕事を支えた娘の存在など全く知られていなかった。
北斎譲りの職人気質で愛想のないお栄が裏の工場担当とすれば、世慣れて口の上手い姉・お美与は行く土地での表の客集め、販売係となった。
天下の北斎の娘ふたりが、こんな不正をしているのには事情がある。
それは、お美予の息子(鉄)、つまり北斎の孫の残した膨大な借金返済のためである。お美与は柳川重信という絵師に嫁いだが、出来た息子が放蕩の限りを尽くして、北斎の名を使っては悪行を重ねていた。その息子のせいで離縁となった。仕方なく北斎が身元を引き受けたが、度々そのドラ息子のとばっちりを受け、一時はその借金取りから逃げるため、江戸から逃げだした記録も残っている。
その息子・鉄もすでに他界しているのであるが、気の優しいお美与は、北斎の名を汚さぬためにも、亡き息子の罪を償わねば、死んでも死にきれないと思った。
お栄が、まとまった金を作りたいというお美与の計画に乗ったのは、その切なる思いに胸を打たれたこともある。
お栄とお美与には、共通点もあった。それはともに絵師に嫁いで、離縁されていること。
お栄も絵師、南沢等明に嫁いだが、こちらはまだ子も宿さぬうちに離縁されている。その理由は、夫の絵の腕前を下手くそと笑ったことにあった。お栄、お美与、母は違ってもともに稀代の天才の娘として、その運命に翻弄されてきた。
お美与の息子・鉄も、一時は絵の修行もしたのだが祖父北斎が偉大過ぎて、己の小ささ、無力ばかりを思い知らされることとなり、破滅の道を歩んでしまった。
性格は全く違う二人ながら、自然と分かり合える部分があったのである。
しかし、お栄がその話を受け、せっせと贋作創りに励んだのにはもう一つ別の理由があった。それは絵の腕前に於いて、自分は父・北斎に決して劣っていない、という自負である。北斎も生前、その腕を認めていた。だからこそ常にお栄を近くに置いて、時には代筆も任せたのである。しかし女の仕事が世の中に認められなかった時代の事、お栄は忸怩たる思いでいた。
もはや北斎はいないのに、お栄の手によって北斎の絵が生まれ続ける。そこにお栄は密かな満足を感じていた。
そんな二人は、今やばあさんとなった北斎の娘二人旅の珍道中をしつつ、着々と金を稼いでゆくが、北斎所縁の地、神奈川の港で、ついにその正体を暴かれる。
主催:(公財)厚木市文化振興財団/扉座
応援:厚木シアタープロジェクト市民応援団
小ホール座席表.pdf